384号 税務職員の転勤
■■ 税務職員の転勤 ■■
会社によっては「サラリーマンに転勤はつきものだよ・・・」などという話を時々耳にしますが、税務署の職員も同様で、転勤(異動)は避けられない職場のようです。
民間会社の転勤時期は4月頃が多いと思いますが、税務署の定期異動は7月10日と決まっています。
異動の辞令は6月末か7月初め頃にでて7月10日には異動です!! 結構ハードなスケジュールですね・・・(ただし、遠方に引っ越す必要がある場合は1ヶ月前くらいに言われることもあるそうです。)
異動の周期は2~3年ほどですが、1年間で即異動というケースもあります。
■ 事務年度は7月から翌年6月まで・・・
日本の上場企業は3月決算が多いので、会計期間は4月から翌年3月が多くなります。税務署の事務年度はそこから3ヶ月ずれて、7月から翌年6月になります。
これは3月決算法人で6月に定期総会が多い日本企業の周期に合わせた対応をとっている為です。
■ 税務調査も7月から始まります
民間企業で四半期決算(3ヶ月単位の決算)や半期決算(6ヶ月単位の決算)を行っているのと同様に、税務署の税務調査も上期(7月~12月)と下期(1月~6月)に大きく分かれます。
7月に税務職員の異動が完了すると、上期の税務調査が本格化します。
さて、上期と下期の調査では違いがあるのでしょうか?
一概には言えませんが、通常は異動して直後である上期の税務調査の方が活発かつ重要案件が多いといわれています。上期の調査実績がよければ、税務調査官の成績にも有利に働きますし、下期は7月の異動を見据えての調査になりますので調査期間も限定されます。
■ 普段から帳簿や証憑の整理整頓を!
いずれにせよ「突然、税務調査の連絡がきた!大変!」なんて事にならないように、普段から帳簿書類や証憑の整理、そして適正な記帳を心がけるようにしましょう。
■ 税務職員の職歴がわかる本
ところで、異動の多い税務職員の異動履歴(職歴)がわかる本も出版されています。過去10年間の職歴がわかる「10年職歴」は東京国税局版で6,000円、大阪国税局版で5,000円です。
また、出版元の株式会社税経のホームページでは過去3年間の職歴がわかる「web版3年職歴」(登録が必要)というのもあります。興味がございましたらご覧下さい↓
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