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2012年12月

2012年12月18日 (火)

369号 年末調整書類の保存期間&支払調書の交付義務

■■■ 年末調整書類の保存期間&支払調書の交付義務 ■■■
 毎年、年末最後の「たっくすニュース」は翌年の税制改正動向についてお伝えしていましたが、本年は衆議院選挙が年末に行われた為、税制改正スケジュールが大幅に遅れお伝えする事ができなくなりました。
 そこで、今回は年末調整に関するQ&Aを2つご紹介します。

■ 給与所得者の扶養控除等申告書の保存期間
Q. 従業員から提出された「給与所得者の扶養控除等申告書」等はいつまで保存しなければなりませんか?
A. 平成25年以降、申告書の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間保存する事が法令に規定されました。
 平成24年までは法律に保存期間の定めはありませんでしたが、税法の時効が7年間である事、税務署から提出を求められれば提出しなければならない事等を考慮して7年間保存するケースが多かった様です。

■ 源泉徴収票と支払調書の交付義務
Q. 給与の源泉徴収票や報酬の支払調書は、支払いを受ける者へ必ず交付しなければなりませんか?
A. 法律で支払いを受ける者等への交付が義務付けられている法定調書は、以下の7つです。
(1) 給与所得の源泉徴収票 (2) 退職所得の源泉徴収票 (3) 公的年金等の源泉徴収票 (4) オープン型証券投資信託収益の分配の支払調書(支払通知書) (5) 配当等とみなす金額に関する支払調書(支払通知書) (6) 上場株式配当等の支払に関する通知書 (7) 特定口座年間取引報告書
 原稿料や税理士報酬等の支払調書は税務署への提出義務(一部省略有)はあっても、支払いを受けた者への交付義務はありません。
 ただし、実務上は支払いを受けた方が確定申告をする際の参考資料とする為、税務署へ提出した支払調書の写しを、支払いを受けた方へも交付するケースが多いようです。
 ところで、給与等の源泉徴収票は紙でなくメール等による電子交付も可能です。手軽にできるECO活動ですので、御社でも検討なさってみては如何でしょうか?

2012年12月18日(第369号)

豊島税理士事務所 豊島正純
〒142-0063 東京都品川区荏原4-1-4-201
Tel 03-3785-1644  Fax 03-3785-1650




2012年12月 4日 (火)

368号 当たり馬券と税金

■■■ 当たり馬券と税金 ■■■
 競馬で儲けたお金に税金がかかる事があるのをご存知でしょうか?
 先日、2007年から2009年までの3年間に28億7,000万円の馬券を購入し、30億1,000万円の配当を得て1億4,000万円を儲けた会社員が、約5億7,000万円を脱税したとして大阪地検に起訴されました。
 これだけだと、なんだかよくわからないお話しですよね??

■ 会社員が3年間で28億以上の馬券を購入?
 この会社員は市販の競馬予想ソフトを改良し、過去の戦績などから勝率の高い馬を選ぶ方法を独自に開発したそうです。
 原資は100万円だったそうですが、インターネットを利用して継続的に馬券の購入と払戻しを繰り返した結果、3年間の購入総額が28億7,000万円と多額になりました。
 通常、JRAの競馬馬券売場で馬券を購入、払い戻しをしていると、誰がいくら購入したのか把握する事は困難ですが、今回はパソコンを利用していたためデータ収集が可能だったようです・・・

■ 競馬で儲けると確定申告が必要なの?
 非課税扱いとされている宝くじの当選金等と違い、競馬、競輪、競艇等の払戻金は一時所得として所得税が課されることがあります。
 一時所得は「収入金額」から「収入を得る為に支出した金額」と「50万円(特別控除)」を控除した金額の半分です。
 一般の会社員は年末調整で所得税が確定する為、給与や退職金以外の所得が20万円を超えなければ、わざわざ確定申告を行う必要はありません。
 つまり、給与と馬券の払戻金以外に所得がない会社員の場合、年間の払戻金が90万円(90万円-50万円)÷2=20万円なので・・・)を超えなければ確定申告して納税する必要はないというわけです。

■ 儲けが1億4,000万円なのに、5億7,000万円の脱税?
 馬券の場合「収入金額」は払戻金、「収入を得る為に支出した金額」は当たり馬券の購入金額に限られます。
 はずれ馬券の購入金額は必要経費とはならず、たまたま(?)当たった馬券の購入金額のみ収入金額から差引く事ができるのです。
 よって、たとえトータルで損していても、万馬券が当たれば確定申告が必要になる可能性があります。
 当たり馬券の購入金額しか引けない理由は、所得税法34条で収入から控除される必要経費は「その収入を生じた行為をするために直接要した金額に限る」とされている為・・・
 この事件で起訴された会社員は、はずれ馬券も必要経費として認めるよう主張しているようです・・・どのような結論になるのか、注目したいところです。

2012年12月4日(第368号)
 
豊島税理士事務所 豊島正純
〒142-0063 東京都品川区荏原4-1-4-201
Tel 03-3785-1644  Fax 03-3785-1650

※ たっくすニュースについては、こちらをご覧下さい


2013年5月23日

 本日、大阪地裁の判決がありました。判決では、外れ馬券を含む購入費全額を経費と認めたようです。ただし、無申告だった点は厳しく指弾されたようです。(日本経済新聞参照)


2013年5月31日

 大阪地検は大阪高裁に控訴(朝日新聞参照)





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